わたしの、センセ

さくら、愛してるよ

こんなに誰かを愛したのは初めてだよ

僕にこの想いを経験させてくれたさくらに、感謝するよ

僕は、もう一つの携帯の振動を感じて、スーツのポケットの中から携帯を取り出した

『真央実家』と液晶に表示されていた

「ちょっとすみません」と勇人さんに声をかけてから、僕は携帯を耳にあてた

「もしもし?」

『ああ、悠真君?』

「はい…」

真央のお母さんの声だった

暗くて、すごく疲れた声をしてるように思える

なんだか、嫌な予感がする

僕は思わず胸に手をあてた

ワイシャツをぎゅっと掴むと、真央のお母さんの言葉を待った

『あの子が……死んだの』

シンダ……真央が?

「え?」

僕の頭が真っ白になった

「死んだって」

『殺されたの。不倫してた男に…車でひかれたのよっ』

僕は、一度だけ暗闇で見た真央の浮気相手の男を思い出した

「こ…殺された?」

『そうよ。あの子が珍しく外に出たいって言うから、二人で散歩に出たの。家の門を出てすぐに……急発進した車に…あの子が…っ、ああぁ』

電話の向こうで泣き崩れる音が聞こえた

真央が…死んだ?