「太一、灘さんと喧嘩したんだって?」 俺はからかい口調の祐に仏頂面で答えた。 「そうだよ」 っつーか絶対今回は依夜が悪いっ!! 俺は机に肘をつき、愛想悪くそっぽを向いた。 その様子に祐がそっとため息をつく。 「意地張るなよ」 「張ってねーよ!!」 今度という今度は… 俺だって怒ってるんだぞ――!! 一日で謝る普段のケンカとは違う。 俺の中に溜まっていた依夜への不満やらなんやらが一気に爆発した感じだ。