電車に乗り込み、とりあえず自分の住んでる街の駅に無事到着。
 家の方向へ向かうバスターミナルに向かう。

 見慣れてる景色の中にいると少しは安心する。
 少しだけ冷静な気分にもなろうというものだ。
 頭の中身も少しは整理できる余裕が生まれた。

 まず、この体の持ち主。
 名前は『中道 隼人』くん

 さっきリビングで会ったお母さんらしき人と暮らしてる。
 お父さんらしき人には会わなかったな。

 あまり学校には行ってない様子。
 そんな風には見えないけどヒキコモリとかなのかな?
 年齢は十七歳、高校二年生。
 私と同じ年だね。

 身長は170cm後半くらい
 高くも無く低くもなく。どっちかと言えば高い部類かな?
 少し痩せ気味かなぁ、筋肉は付いてるね。
 顔は……正直なところを言うとかなりタイプだ。
 中性的というか線の細い美少年な風貌。

 『彼氏いない歴=年齢=処女歴』の私から言わせてもらえればかなりイイ線いってると思うよ。
 きっと彼女もいるんだろう。
 私なんかよりも可愛い彼女が!

――あー!なんでこんな恵まれた容姿の人間と貧相な容姿の私が入れ替わってるのよ!?
 神様ももっと可愛い子と入れ替えればいいじゃない?
 なんでよりにもよって私なのかな?

……と考えてたらバスが来た。

 目の前にバスが止まり乗っていた人が降りてくる。
 さて、家まで行って自分が見つかればいいのだけれど……。

――なんてことを考えていたら。

 あれぇ?……見覚えのある人が降りてきましたよ。
 どこかで見たことあるような女子高生。
 眼鏡をかけてて……背の低くて……幼児体型の女。

……私だよ!!!!!!