ちぇんじ☆

 真里の魂胆は大体読めている。
 本当は絶対に頭がボーっとなんてしていないはずだ。
 コイツの魂胆はズバリ――。

――隼人くんの体とキスすること。

 これに尽きるだろう。
 だって、いくら中身が私とはいえ見た目はまんま隼人くんなのだ。
 キスするといっても抵抗なんて全くないだろう。
 というよりも、かなり望むところじゃないんだろうか?

――まったく、人の気も知らないで!

 なんだかとっても腹が立ってきた。

 真里は隼人くんとキスしてるつもりになれるだろうから良いかもしれないが。
 私は自分の顔にキスしなきゃならないんだよ?
 それくらいのことは考えればすぐに分かりそうな事なのに、自分がキスしたいという欲望に任せてこうやって『頭がボーっとする』なんてことを言い出す。

――そっちがその気なら……こっちだって!

 ふいに良い仕返しの方法を思いついた。