ちぇんじ☆

 それから現在起こっている状況を説明すること約三分。
 とはいえ、何が起こっているかは当の本人たちにすらよく分かっていないから、
説明にすらなっていないわけだけど――。

「――じゃあ、今話してるのはカズじゃなくてかすみちゃん。そういうことじゃな?」

 まだ半信半疑な表情ではあるがすんなりと納得してくれたお祖父ちゃん。さすがは年の功だ。
 ちょっとやそっとのことでは驚かないようだ。

「ねえ! お祖父ちゃん! どうなってるの!?」

 かなり取り乱した様子でカズちゃんがお祖父ちゃんに詰め寄る。
 寝癖がついたままの頭で、目も少し泳いでしまっている。
 完全に正気を失いかけている様子だ。

――私って取り乱すとあんな顔になるのね……気を付けないと。

 冷静になっている場合じゃないけど……初めて客観的に見る自分の容貌というのはなかなか興味深い。
 私の体に詰め寄られて「ちょ! カズ! 女子中学生の体で……! そんな!」と慌てふためくお祖父ちゃんの様子も面白い。

……と、ノンキに観察してる場合じゃないな。