硬くなった棒がさらに硬くなっていく感覚が分かる。
 根元にあったムズムズ感が徐々に上にせり上がってくるような感じ。

――マズイ!

 そこに至って急激に冷静さを取り戻す。
 だが、遅い!もうその瞬間はすぐそこに迫っていた。
 慌てて立ち上がる、立ち上がり男の子の部分を浴槽の外に向ける。

ビュー!ビュッ!ビュー!!!!

 気持ちよさに膝がガクガクするのを必死に耐える。
 へたりこめば浴槽の中に精液が入ってしまう。
 それはマズイ……とっさに判断して浴室の床に精液をばら撒く。

 最後の一滴を搾り出し、肩で息をする私。
 棒を湯船の中に入れることが出来ないのでへたり込むこともできない。
 何回か肩で息をした後、快感の波がスーっと引いていくのを感じる。

 膝にも力が入るようになり、浴槽から完全に立ち上がる。
 その瞬間に頭の芯の部分に完全な冷静さが取り戻された。
 と、同時に襲ってくる物凄い自己嫌悪感。

――私って……おサルなのかな?

 いともあっさりと性欲に負けた自分に嫌気が差す。
 ふと視線を落とすと浴槽の淵に自分が撒いた精液が垂れて湯船の中まで進入している。
 お湯の中に微妙に散らばる白い液体。

――射出方向、制御に失敗。自軍の陣地に着弾しました……。

 射精後の自己嫌悪と失敗による自己嫌悪……ダブルはキツイっす。