…………。
あたしは無我夢中で
5時間ぐらい泣いた。
きずけば日にちが
変わっていた。
だけどまだ泣き足りなくて、
でも泣きつかれ…
あたしは
とりあえず顔をあげた。
「…すげー顔。」
藤沢蓮斗は
あたしにそう言った。
だけどあたしは
全然気にしなかった。
藤沢蓮斗は
そういったけど
ぎゅっと抱きしめてくれて
いたから。
「藤……沢蓮…斗……
ありが…とっ……」
「…借りは返して
貰う。」
「…………?」
「………よし、きーめた。
俺様の事、蓮斗って呼べ。」
「……やだ」
「…。お前に拒否権なんて
ねーし。呼ばねーならちゅー
するから。」
「………わかった」
仕方なくあたしは蓮斗って呼ぶ事にした。あたしはちょっとだけ
蓮斗の事を見直した。
不覚にもいい人って
思ったんだ。
あたしは
無意識に蓮斗に
気を許していた。
不覚にも
いい人って思った。
この時はまだ…
本当の蓮斗を
わかってなかった………