言いたい事を言った後、さっさとチャリに跨がり去ってしまった一哉。



………頼むからちゃんと聞いてくれよ…



ため息を吐きながら家に入り、鞄を放り投げた後、力無くソファに倒れ込んだ。



和華を好きになってから、必要以上にこぼれ落ちるため息。


『…苦しい』


小さく呟いた和華の言葉が、今でもハッキリと耳に残る…



『苦しい』

『痛い』

『辛い』



全ての言葉が今の自分の為にあるような気がして…

全ての言葉が今の自分に当てはまり過ぎて…


またため息がこぼれ落ちた。