………明日…会うんだよね…。どうしよう…



深くため息をつき、パソコンに映る携帯小説をそのままに、パソコンの電源を落とした。



こんな時、どうしたら良いんだろう?

誰か、共通の知り合いに相談出来たら一番良いんだろうけど、共通の友人が居ない状態。

同じ高校だった藍子ですら、今頃、何処で何をしているのかも、携帯番号すらわからない。

それに…

本気で好きな人と付き合った事が無いから、恋の相談を誰かにした事がない。

本気で好きな人と付き合った事が無いから…

心の片隅で壊れても良いって思ってたから、誰にも相談せずに済んでた。


今まで、本気で好きになったのはたった一人だけだから…


彼以上、誰かを好きになった事が無いから…


だからこそ、誰にも言いたく無かったのかもしれない。



ふぅっと大きく深呼吸をした後、携帯が点滅している事に気が付いた。



“起こしたらごめん。
明日、目が腫れてたら休んだ方が良いぞ。
無理するなよ。 浜野”



彼の優しさが辛かった。

彼の優しさが痛かった。


例え、彼の優しさが偽りだったとしても…

その優しさに、甘えてしまいたくなる…