加納欄の誘拐 シリーズ21

あたしは、いたたまれなくなり、その場から逃げだそうとした。

「欄、待てよ」

大山先輩に、呼び止められた。


ムリですぅ〜(>_<)


あたしは、走って逃げた。

頭の中に、保住組にいた時の映像が、再現フィルムのように、回り始めていた。

連れ込まれたこと。

縛られたこと。

脅されたこと。

髪を切られたこと。

キスをされたこと。

殴られたこと。

抱きしめられたこと。

そんな映像がはっきりと流れていた。


大山先輩に、追いつかれ、手首を捕まれた。

あたしは、走るのをやめた。

「離してください」

そういうと、大山先輩は、手を掴むのをやめてくれた。

「なんだよ、その頭」

「…………」

「保住組で会った時は、長かったよなぁ」

「…………」

「お前、まさか、保住組と、何かやらかしたんじゃねぇだろぉなぁ」

「違います!何にもやってません!」

「おい。俺に、嘘つくのか?」

大山先輩の口調が変わって、あたしは、大山先輩が、怒っていることに気がついた。

「あ、あの……」

「何があったか全部言えっ!!」

大山先輩は、ドンッと、腕を壁にたたき付け、あたしに怒鳴った。

あたしは、仕方なく、大山先輩と別れてからのいきさつを話した。

話しを聞き終えた大山先輩は、手近にあった観葉植物を持ち上げると、力任せに放り投げた。


ガシャーン!!!


と、物凄い音がして、観葉植物は、2階の窓ガラスを突き破り、地上へ落ちていった。

「ちょっ!大山先輩!」


さすがに、それはマズイんじゃ……(>_<)


そう思っていると、大山先輩は、あたしを無理矢理、取調室の中へ連れ込んだ。

「お前、何してんだよ!」

観葉植物を放り投げたくらいじゃ、ご機嫌は、なおらないみたいだった。


こ、これは久々に、手がつけられないかぁ(@_@)


下手に逆らわないほうが、命が助かるよねぇ(-.-;)


「園田さんが、怪我したので、逃がすために、時間稼ぎをしました」


口が裂けても、囮になったなんて言わない(__)


「なんで、事務所に連れ込まれてんだよ」