翌日から。
慎吾は実由から離れていった。
席を離し、出来たばかりの友達に教科書を借りていた。
圭斗はあのメール以来、一言も話していない。
川原であった出来事も、忘れたようだった。
でも、計画はどんどん進んでいたんだ―…。
「実由、帰ろー?」
「うんっ」
「俺もいい?」
実由に近寄る舞とコウ。
「部活無いの?」
「うん」
コウは微笑んで、
「帰ろー♪」
と笑った。
その後ろをトボトボ追ってくる圭斗。
こんな関係のまま、実由と圭斗は過ごしている。
「もう七月だねー」
そう、もう七月になった。
季節はどんどん巡り、暑い暑い夏の季節。
「今年は海、行こーなぁ」
コウがゆったりした口調で笑う。
「いいね!四人で行こうね?」
舞が実由達に聞く。

