裏切り恋愛

「じゃあ順番ね♪今日はナナちゃん、明日はー……」
「はぁい!!あたしがいいっ!」
「何言ってんのよ!!私よ」
「落ち着いて、順番は俺が決めるから★」
『えぇー圭斗くーん』

女子達がわめく。
その光景を見ている実由を慎吾が見つめていた。

「実由チャン」

慎吾の小さい声に振り返る実由。

「ん?どうしたの?」
「抜けよっ!!」

慎吾がいきなり実由の手を握って走り出した。

「えっ!?ちょっ、慎吾っ!」

実由はされるがままに慎吾についていく。



「あれ、実由?」

コウが実由の姿が無いことに気がついた。

「あ、実由なら慎吾くんとどっか行ってたよ?」

舞がすかさずそう答える。
コウは、

「まじで……?」

と言いながら自分の席に着いた。