続・特等席はアナタの隣。

「ま、待って和泉君!!」

引かれていた手を離し、「ちょっと待ってて!」と、タタタッと廊下の端まで行き、和泉君から少し離れた。


「モカ…?」

突然の私の行動に、和泉君がポカンとしている。


それにお構いなしに、鞄から携帯を取り出した。

もうこれしかない…。


「あ、もしもし麻美!?あのね……」

こんな時だからこそ、悪知恵が働いてしまう…。

「うん、ごめん!!お願い!!」そう言って麻美の電話を切り、今度は自宅に電話をした。


「あ、もしもしお母さん!?あのね…麻美がどうしてもって…」


迫真の演技をしながらお母さんに電話をしている私を、和泉君は唖然としながら見ていた。