続・特等席はアナタの隣。

「じゃあ、何で我慢するの?」

帰りたくない私と、帰したくない和泉君。お互い思っていることは同じなのに…。

不思議そうに見つめると、和泉君は少し呆れた表情をしながら「はぁ…」と小さく息を吐いた。


「だってモカ、外泊禁止なんだろ?」

「あ゙……」


そうだった…。

そういえば、和泉君の家に無断外泊したとき、かなり怒られてそんな取り決めを言い渡されたっけ…。


しまった、という顔をしている私に、和泉君がまた苦笑しながら言った。

「だろ?だから、手が出せねえの」

そして、「分かった?じゃ、帰るぞ」と私を抱き締めていた腕を外し、手を引いた。