続・特等席はアナタの隣。

だ、だめだ…!!和泉君が色気を出し始めた…!!

ノックアウトされつつ、顔をあまり見つめないようにしていると、和泉君はおぼつかない足取りの私を引きずるようにずんずんと歩いて行く。

「ちょ、ちょっと待って…!!早い…!!」

「早く2人になりたい」

私の制止なんて聞かないまま歩く和泉君に必死で付いて歩いてると、またもや後ろから大きな声が聞こえてきた。


「ちょっと待てっ!!お前らっ!!」

今度は何!?

そのただならぬ様子に私も和泉君も後ろを振り返ると、そこには鬼のような形相でこちらを睨みつけている、スーツ姿の男性がいた。


それは、とてもよく見知った顔で…。