続・特等席はアナタの隣。

急に密着度が増し、心臓がバクバクと騒ぎ始めた。

私の心臓、忙しいったらないよ…。

そんな私のドキドキを悟られないように大人しく歩いていると、いつの間にか、学外に出ていた。


「モカ、今日これからヒマ?」

「うん、何もないけど…。どうしたの?」

「じゃ、家に来て」

「和泉君の家に?今日は仕事のお手伝い、行かなくていいの?」

「ああ。親父、今日から出張だから」


そうなんだ…。そういえば、いつもお父さんに付いて勉強してるって言ってたっけ。出張まではさすがに付いて行けないもんね。