続・特等席はアナタの隣。

まさか…と思いよく耳をすませてみると、周りから明るい女の子の声が賑やかに響いていた。



「もしかして今……純ちゃんの家?」

『えっと…う、うん…。ご飯ごちそうになって…。も、もう帰るからっ!!』

モカが焦ったような声で説明をしてきた。

隠されなかっただけでもよかったけど、……こんな時間までいるのかよ…。



「そこで待ってろ。今から迎えに行く」

『えっ!?い、いや、いいよっ!!一人で帰れるからっ!!』

「ダメ」

『うっ……。じゃあ、家の外で待ってて…。すぐ出るようにするから…』


俺が絶対に引かないことを分かっているのか、モカは諦め気味に呟いた。