続・特等席はアナタの隣。

カーッと顔を真っ赤にさせて居心地悪く立っていると、目の前の後藤君が「アッハッハッハー!!」と豪快に爆笑していた。

「大丈夫だよ!君から黒崎を奪ったりしないからさ!」

そ、それを言わないでよっ!!

泣きそうな顔をしながら和泉君に助けを求めるように顔を向けると、同じく笑い返されるだけだった。


「和泉君、もう帰ろうよ!」

「ああ。そうだな」


早くこの場から逃げたくて和泉君の腕を引っ張ると、優しい表情で再び私の手をとって歩き始めた。