続・特等席はアナタの隣。

さらに激しくへこんでしまった俺に、亮さんは「はぁー…ったく…」とため息混じりに呟いた。


「……何があったか知らねえけど、さっさと仲直りしろよ」


「………」


「モカが元気ねえと、心配なんだよ。モカを笑顔にできんの、お前しかいねえだろ」


そう言って亮さんは俺の頭をグシャと撫でた。



「……俺のこと、反対してたんじゃないんですか?」

「うっ、うるせぇよっ!!」


なんだかんだいいながら、俺を奮い立たせようとする亮さんに思わず苦笑してしまった。

かなり分かりにくいが、基本はイイ兄貴らしい。


「なんだ。認めてくれてたんですね」

「み、認めてねえよっ!!調子に乗るんじゃねえ!!」


モカと同じように、顔を赤くして怒る亮さんに笑った。

俺までへこんでる場合じゃねぇよな…。

よし…。

今日の夜、またモカに会いに行こう。