続・特等席はアナタの隣。

「ほんとに、大したことじゃないの…。また私が勝手に悩んでただけで…」

「周りの目が気になるとか?」

「ま、まぁそれもなんだけどね…。……ほら、和泉君ってカッコいいし、頭もいいし、スポーツも万能だし…。何でもできるし…。それに、女の子にもモテモテでしょ…?もう、なんか完璧だから…」


「モカ」


「私なんかでいいのかなって…。全然可愛くないし、スタイルだって良くないし、性格も……こんなだし…。何の取り柄もない私じゃ和泉君と釣り合わ…」


「モカ、それ以上言うと怒るから」


モカの言葉を途中で制し、まっすぐと目を見据えた。


それ以上は、モカの口から聞きたくない。