続・特等席はアナタの隣。

「モカ!急いでどこ行ってんだよ。俺ここだって」

「え!和泉君!?もう着いたの!?」

「早く会いたかったから急いで来た」

「そ、そう…」


普段なら照るはずの言葉にも、今は少し戸惑いを感じてしまう。


みんなに注目されてしまう…。和泉君と一緒にいる所をあんまり見られたくないな…。
また騒がれていろいろ言われちゃうんだろうな…。


そんなことばかり気にしてしまう私の様子に和泉君は気付いているのか、気付いていないのか、私の腰にしっかりと腕を回し、周りなんて目もくれずスタスタと歩き始めた。