続・特等席はアナタの隣。

斎藤家にいると、和泉君のことでうじうじ悩む心を少し忘れることができる。


そうして、日に日に斎藤家が心のオアシスと化していく一方で、和泉君の反応はどんどん悪くなっていった。

私が楽しそうに家庭教師のバイトに行くことに、あまりいい顔をしない。


おそらく、原因は優作さんだ。


送ってもらった一件以来かなり警戒しているらしく、少しでも優作さんの名前を出すとあからさまに嫌そうな顔する。

警戒したところで、何も起こらないというのに…。


なので、最近では優作さんのことはもとより、バイトのこと、純ちゃんのことは話題に出さないようにしている。