続・特等席はアナタの隣。

握手を交わしたところで、「では私はこれで…」と、家族水入らずを邪魔しないように帰ろうとしたら、おばさんに呼び止められた。

「待ってモカちゃん!もう遅いし、一人で帰らせるわけにいかないわ!」

「え!?大丈夫ですよ、家も遠くないですし…」

「ダメよ!!女の子なんだから!!ちょっと優作、送ってあげて」

「え?うん、いいけど」

「えぇ!?そんな!大丈夫です!!ご迷惑かけられません!」

「いいから!!もしもモカちゃんに何かあったら大変だわ!!」

「いやでも…」

お兄さんもせっかく今帰ってきたばかりなのに申し訳ないよ…。


「モカ先生送ってもらいなよ!この辺物騒って聞くし…」

「えぇと…」

どうしようかと困っていたら、純ちゃんのお兄さんは「遠慮しないで。さ、送るよ」と玄関に向かって行った。


ここまでくるとさすがに断れない…心配かけるわけにもいかないし…。

「本当にスミマセン…。ありがとうございます」

「どういたしまして」

ペコペコと謝ってお礼を言いながら、純ちゃんのお兄さん、優作さんと一緒に斎藤家をあとにした。