大丈夫、とは言ったものの…。

気になってしょうがない。あの男は誰なのか。

俺以外の男が、モカの隣に並ぶなんて許せない。



さっきの光景が頭からずっと離れないまま、家に帰ってきた。

「お!和泉ちゃんおかえり〜!……って、何だおい。お前の後ろに魔王様が見えるぞ…」


顔をひきつらせながら俺を見る兄貴を無視して、二階の自室に入った。