続・特等席はアナタの隣。

「ちょっと…!ちゃんと歩いてください!!」

やはり、結局連れて帰るハメになってしまった。


亮さんはもう一人で歩かせるのは危険なくらいフラフラになっている。かなり重いが、肩をかつぎながら、引きずるようにして歩かせている。


「こんなことで点数稼ごうったって無駄だからな!!」

「んなこと思ってません」


まさかこんなことになるとは…。ほんとに今日は散々だ…。


「もうタクシーで帰ってくれません?」

「何!?てめぇ!!こんな俺を一人で帰すつもりか!!なんて薄情な…!!俺はモカの兄貴だぞ!?」

「分かったよ!!家まで連れて帰りゃいいんだろ!?」


モカの兄貴じゃなかったら間違いなく捨てて帰ってる。