続・特等席はアナタの隣。

「憎い…憎い…」

そして亮さんはまた机に突っ伏して、シクシクと泣き始めた。


もう…めんどくせえな…。


「俺、もう帰っていいっすか?」

「帰れ帰れ…お前の顔なんて二度と見たくない…」

亮さんは突っ伏したまま弱々しく返してきた。


よし。一応了承もらったことだし帰るか。やっと解放される…。


じゃ、と金を置いて席を立つと、マスターが慌てた様子で俺を止めた。

「彼氏君待って!亮ちゃん連れて帰ってよ!!」

「勘弁してくださいよ…」

「だってもう完全に酔ってるし、一人で帰れないよコイツ。俺面倒見れない」


俺だって面倒見きれねえよ…。

うなだれている亮さんを見ながら、はぁ、とため息を吐いた。