続・特等席はアナタの隣。

「ちょっと来い!」

そう言ってモカの兄貴は俺の腕を引きながら歩き始めた。


「ちょっ…!!あそこにはもう戻りません!!」

「そこじゃねえよ!!……一度ゆっくり腹割って話そうと思ってたんだよ」

「話しって…」


モカのことしかねえよな…。

はぁ、と小さくため息を吐きながら、携帯を取り出した。これは、長くなりそうだ。


「……もしもし、親父?わりぃ、今日ちょっと行けそうにないわ。…あぁ、じゃ」

「……何か予定あったのか?」

「えぇ…まぁ。でも、大丈夫です」


もうこの際だ。

モカの兄貴にとことん付き合ってやる。