ピンクマーブル




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凜が寮に行く日、
私は凜の見送りに来ていた。




『じゃぁな。灯梨』


『凜…ホントに
 行っちゃうの…?』


『……うん…』


『いっ…行かないでよ…』




泣きじゃくる私の
頭を凜は優しく撫でた。




『灯梨…泣くなよ…。』


『だって…凜ともう…』


『また来年会えるだろ?
 それに、寮制だからって
 一生会えないわけじゃ
 ないんだし。一年なんて
 早いもんだよ。…な?』


『……う…ん』


『じゃあ…、またな』




それでも私の涙は
止まらなかった。



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笑顔で出掛けて行った凜の
真っ直ぐ伸びた背中を、
見送ったあの日から一年。

全然早く無かった。


凜に会いたくて
たまらなくて
何度も泣きそうになった。


私みたいに泣く程では
無かったけれど、
凜も同じ気持ち
だったんだね…。