『ん……』
私は目を開けた。
いつの間にか寝てたらしい。
『凜……?』
辺りを見回しながら
隣を見ると凜は、
ソファーの背に
もたれて寝ていた。
静かな部屋に、凜の
寝息だけが響く。
凜の寝顔はとても絵になる。
それに、
眼鏡を掛けっぱなしにすると、
黒の瞳が余計に
綺麗に見える。
『凜…、可愛い…。』
そんなことを
呟いていると……
『ん……』
えっ!?凜起きちゃう!?
慌てていると
凜の口が開いた。
『…灯梨…。』
『え……っ?』
寝言なのか、凜が
私の名前を呼んだ。
凜の口は閉じず、
さらに言葉を続けた。
