『別にないけど…』
『じゃ、決まりな』
天佳の奴…っ!!
あいつ私が困るのを
分かってて…!
幼なじみだし、
変に意識すんの嫌だけど、
この歳で男子と
同じ部屋って…!!
それは皆も同じ
なんだろうけど……。
納得のいかないまま
皆それぞれに部屋に入る。
中を目にした瞬間、
私の不満など消えてしまった。
『わぁー、綺麗っ』
さすが特有クラス!
中はそんなに広くないが
二人用なら充分だった。
まるで新築のような
白い壁紙。
ホテルのような家具。
明るすぎないオレンジの照明。
私はすぐに
この部屋を気に入った。
