「・・・こりゃ、派手にやられたな」

「だよね・・・」

あたしは今日も裕貴のお見舞いに行った。
今日の新聞を持って・・・。


「ごめんな・・・萌香。
オレが怪我なんかしてなかったら、そばにいてやれるのに・・・。
もうずっと入院生活送ってるから、“羽月ゆい”のファンだった人もオレの事忘れちゃったかな・・・」


・・・え・・・っっ

「そんな!
あの人気女優のゆいちゃんをみんなが忘れる訳ないよ・・・っっ!!」

なんかあたしは叫んでた。


「だってほら!見てこれ!!」


あたしはCute Teenのある見開き2ページを裕貴に見せた。


「ここ!!
『親友だったら何でも話せる芸能人』ランキング2位に“羽月ゆい”って!!」


「・・・ほんとだ・・・
・・・てゆーか、1位は萌香なのな」


・・・あ゛。

そーだ・・・1位に“南萌香”って書いてある・・・!!

「ご、ごめ・・・」

「いや、別にいいんだ。
萌香が人気ならそれでうれしいし」

裕貴・・・。


かっこよすぎる。

あたし、こんな素敵な人の彼女でいいのかな・・・。