圭一は結局、結衣に会えないまま進学の為東京に出る事になった。

会えない日々の中で考えるのは、結衣の事ばかりだったが、それでも会わないままで圭一は、新しい生活を始めた。

小学校からの友人である洋太の手伝いもあって、圭一は徐々にでも新しい生活になれようとしていた。

そして、そうする事で強くなろうとも思っていたのだ。

”いつか必ず、結衣に会いに行く”

たとえ許されなくても、謝らなければならないと思っていたし、もし思いが変わっていないのであれば、また一緒にいたいと圭一は思っていた。

おそらく圭一自信、あの事故の傷は相当深かったのかもしれない。深い闇の中に突き落とされてもがいていたのかもしれない。

そんな、苦しんでいる圭一の前に、結衣は突然現れた。

ただ、微笑みながらそこに立っていたのだ。

”今度こそ、守らなければ…”

圭一は、その時の決意を忘れていない。