白衣を脱いでも恋してる

先生、帰ったんじゃなかったの?



なんで…



えぇ!!



でも、プチパニックを起こすあたしをじーっと見つめ、



「あっ…」



何かを思いついたのか、ニヤリと悪魔のような笑みを浮かべた先生は、



「言わねえならコレはオアズケ…だな。」



「へ?…あっ!!」



あたしの支える“それ”…



「えっ…それって…」



「あ?」



「花…束?」



「は?……まぁ、そんなもんだな。」



白と淡いピンクを基調とした小さな花束を奪い取ると、



「えと…なん…」



「ってか、いらねえんだろ?」



「へ?」



「いらねえんなら遠藤にでもやるよ。ホレっ!!遠藤、受け取れ。」



「えっ!?」



「へっ!?えっ…えっ…なっ、なにっ!?」



キョトンとするあたしを無視し、



いきなり話を振られ、キョドる由奈に向かって花束を投げようとして…