白衣を脱いでも恋してる

「んだよ…。文句あんのか?」



「うっ…」



でも、睨みつけたとこで先生は先生。



反抗しても意味ない…



ううん。



今までの経験上、



“反抗すればするほど墓穴を掘る”



イコール、



“素直に答えるのが賢明”



そう瞬時に判断したあたしは、



「笑わ…ない?」



「は?」



「あたしの夢…絶対に…笑わ…ない?」



口に出すのは恥ずかしい…けど、



この年でこんな夢だなんて、100人いたら60人は笑って、残り40人は間違いなく引いちゃうだろう…けど、



「……お嫁さん。」



「は?」



「あたしの夢…は……素敵な…料理上手なお嫁さん……なの。」



言っちゃっ…た。



うぅ…恥ずかしいよぅ。



誰にも…由奈にさえ言ったことのない、小さい時から密かに抱いていた夢をポツリと小さく呟いた。