白衣を脱いでも恋してる

「お前さぁ…コーヒー1杯淹れんのにどんだけ時間かけてんだ。大事な大事なお客サマ、待たしすぎじゃね?」



「あっ…」



大きく目を見開いたまま固まるあたしを逃がさないとばかりに抱いたまま、ぶつぶつと文句をたれながらコーヒーへと左手を伸ばす先生。



そのあまりに突然の行動とサラリと口にした言葉にビックリして…



ドキドキ…っていうより、



とにかくっ!!



本当にビックリして…



「あっ…えと…」



「あ?」



あたしはしどろもどろに呟きながら、パチパチと目を瞬かせた。