ってか、さっきまですっごくヘコんでたのに…



先生の顔見ただけで、こんなに幸せだなんて…



我ながらお手軽というか、なんというか…



「えっ…と…杏奈ちゃん。コーヒー…冷めちゃ…」



「はっ!!」



ヤバいっ!!



早くコーヒー持ってかなきゃっ!!



せっかく愛情をたっぷり込めて淹れたのに…



冷めちゃうっ!!



「スイマセンっ!!すぐ持って行きますっ!!」



「いや、焦らなくていいから…気をつけて…ね?」



「はいっ!!」



「いや、焦らないで…ね?」



「はいっ!!」



そして、かなり遠慮がちにポンッと肩を叩く店長の一言によりハッと目を覚まし、



いそいそと目的のテーブルへと足を進めた…



瞬間、



「センセ。コー…あっ…」



あたしは目の前の光景を見つめながらピタリと足を止めた。