白衣を脱いでも恋してる

さっきまでチラついてただけなのに…



雪はいつの間にか激しさを増し、ドアの外の世界をあっという間に真っ白に染めていく。



同時に、ビュービューと風が激しく吹き荒れ、



壊れちゃうんじゃないかってほどの勢いで、ドアをガタガタと叩きつけ、



しがみつくようにまばらに残っていた街路樹の枯れ葉を吹き飛ばし、



目の前の、学生カップルの男の子の頭の上に舞い落ちる。



バス…



まだ来ないんだ…。



すっごく寒そう。



でも…



あたしは頬づえをつき、スッと少しだけ目を伏せると、はぁ…っと小さくため息をついた。