月の夢

「迷ったり、悩んだりして、自分の理想型に近づいていくしかないよ。

もしかしたら遠回りもするかもしれないけれど、

理想の自分になるためには遠回りも大切な経験だと思うし。

結局は篠原くんが好きなことや書きたいものを、

篠原くんが思うように書くしかないよ」

「好きなこと、かあ」

つぶやいた篠原くんは、それからなにか考えこむようにしばらく黙った。

「好きなことかあ」ともう一度言い、やがて空を仰ぐ。