「なるほどね~。」


あたしは、あのあと知那に
さっきあったことを話した。


「もー
ホント何事かと思ったよ」

「まぁまぁ。

それより、今度の日曜の絵画展覧会のチケット

余ってるけどいる?」


さっき知那と一緒にいた眼鏡っ子の果苗(カナエ)が、
チケットを二枚ヒラヒラさせながら言う。


「うそ!

なんでチケットあるの!?」

あたしは驚きながら
果苗が持ってるチケットを指差す。

「えっへん!

聞いてくだされ!


実はお父さんが、その展覧会の内装に関わってて
チケットもらえたんだよね~!!」

果苗は腰に手をあて
えらそーに仁王立ちをする。