ある日、他の使用人にお嬢様の事を聞いた。


小さい頃は、男の子のように
やんちゃであった事。


よく屋敷を抜け出して、街に出ていた事。


そして、ある日突然、お嬢様らしくするようになった事。


他にも様々な話を聞いた。



「とてもお仕えしやすい方なんだけど、どこかいつも憂いを秘めてるんだ」


私はその使用人の言葉で確信を持った。



幼き頃の思い出が、彼女の心を悩ませている事をー