君に…

『まだわかんないんだけどあたしの父親が単身赴任に行くんだけど一緒にこないかって』

「あぁね。薫ちゃんのパパどこにいくのー?」

『熊本だけど』

「なんだよ。親父一人で行けばいいじゃんか」

『えっ?』

「だから、行くなって」
雅玖が寂しそうな顔をしながら言う。

「そうそう。ゆうも薫ちゃんいなくなったら寂しいし」

『ありがと』