「なっちゃん!」
「ん?何?」
「やっぱりそれは恋だよ!」
「え!?!?」

昔から「恋愛」というものに興味が無かった私にとって狭来の発言は衝撃的な一言だった。

「これが恋・・・?」
「うん!だよね!美香リン!」
「うん!そうだよ!」
「恋かぁ・・・」
「んで、その先生今日来てるの?」
「ううん、先生インフルかかってて今週は来ないってさ。」
「なんだぁ・・・残念・・・」
「せっかくなっちゃんの彼氏見たかったのにぃ~」
「彼氏じゃないってば!」

何故か狭来と美香リンは先生のことを「彼氏」と呼ぶようになっていた。
何故かと聞くと、

「だって・・・ねぇ?」
「そのほうが面白いからに決まってんじゃん!」

・・・だそうです。
先生の話をして約30分後、


「おーら、お前ら授業始めるぞ~」

清川先生が教室に入ってきて、数学の授業が始まった。