金髪の君*完結




最寄りの駅から電車に乗り、2駅先から新幹線に乗り換えた。

新幹線を乗ること3時間。

停車した駅は受験の時以来。



アパートの詳細が書いてある紙を見ながら、改札口へと足を進めた。



--えーっと、東口か…


出入口を確認した私は、改札口を出てアパートまでの道のりを歩く。

新幹線が止まる駅なため、栄えている。
キョロキョロと頭を動かし歩いた。


ビジネスホテルに飲食店、予備校、銀行。

昼間の今、見た感じでは治安は良さそうだ。


ホッと安堵の溜め息を吐いた私は


「ひぃ!」


突然鳴り響いた着うたに驚き、小さな悲鳴を上げた。



「はぃ!も「あおいぢゃーん!!」」


慌てて出た私の声を遮る声。


確認せずに出た私でもすぐに分かる相手は


「--未来、耳痛い…」


今日も元気な親友。


「葵ちゃん!今どこ!?」


「えっ?アパートの近く。」


「え゙ぇ゙ーーーーーー!!!」


耳に響いた叫び声に、耳を押さえ携帯を投げそうになった。


「なんでー!!待って!!
どうしよー!やっちゃったぁ…
なんでさぁー!」


携帯を離しても聞こえる未来の叫び声に"選択ミス"をしたと顔を歪ませた。


「葵ちゃんのバカーー!!
なんで言わないのーーー!」


ごもっともです。