勢いよく閉まったゴンドラは揺れ、私達は再び観覧車の旅に出た。
ゴンドラの足場に、後ろから抱きしめられ、しゃがみ込んでいる私達。
足を打った踵がズキズキと痛む。
私の肩に頭を預ける心の荒い息遣いが、耳を掠めくすぐったく、背中から感じる心の鼓動がドクンドクンと速く動いているのが分かった。
首の下にある心の両腕は、ギュッと強い力で私を抱きしめていた。
飛び出した私を止めた心。
逃がさないように力強く抱きしめる心。
鼓動を早くし、呼吸を乱すほど慌てた心。
そんな心を嬉しく思う私。
---だけど…
「--なんで…」
私の声は震えていた…

