金髪の君*完結





「---へっ…?」



外に飛び出した私の腕に、温もりを感じた瞬間、私の体は宙に浮いた。


「--っ…」


後ろに倒れ込んだ私は、衝撃に堪えるためにギュッと目を閉じた…




「いっ!」


足に感じた痛みに、顔を歪ませ小さな叫びを上げた私の後ろから



「--ちっ」


舌打ちが聞こえ、温もりに包まれた。



「えっ!えっ!えっ!」


焦った声を出すのは、私…

ではなく、係員。



上り始めたゴンドラのドアを抑えながら歩いてついて来る係員に


「金は後で払う。」


心は声をかけ、係員は頷き勢いよくドアを閉め鍵をかけた。