「--ちゃ…--あおちゃん!」 「へ?」 いつの間にか、2人の会話は終わっていたらしく、会話を聞いていたつもりが全く頭に入っていなかった。 「心が何とかするから、あおちゃんは気にしなくていいんだからね。」 真剣な顔で言う一樹は「ちょっと休ませてもらうね」と言い目を閉じた。 痛々しい一樹の姿を目に焼き付け自分に言い聞かせた--… …--私のやるべきことを… 夕日が差し込み病室は茜色に染まっていた。 茜色が徐々に黒みを帯び、外が暗闇に染まるのを私はジッと見つめていた--…