廊下を歩く心は、1つのドアの前で止まると
「あと、肋骨1本骨折。」
ノックもせずに、ドアを開け中に入って行った--…
--肋骨1本骨折…
「って!軽傷じゃないじゃん!!」
廊下で声を荒げた私。
スライドドアはそのままパタンと閉まった。
「しんちゃんめ…」と胸の中で悪態をつき、ドアをノックした。
中から「はい」と未来の掠れた声が聞こえ胸が痛くなった。
ドアを開けるときに確認した部屋の番号。
"510"と書かれた下に"後藤 一樹"の文字。
"510"と"後藤"って…
「忘れなさそう」と思ったことは胸の奥底へとしまった。

