席に戻り、参考書を机から出し黙々と勉強しだした銀を見届けてから
「美穂…?」
俯いたまま動かない美穂に、恐る恐る声をかけた。
「---や、やっちゃ、た…」
「えっ?」
「どうしよう!あんなこと言うつもりじゃ…
どうして素直に嬉しいって言えないんだろう…
やっぱりベッド!?
ベッドの中じゃなきゃ素--「ちょっ!ちょっと待った!!」」
慌てて美穂の会話を遮ると、俯いていた美穂は顔を上げた。
目には涙を浮かべた美穂に
「大丈夫だよ!
美穂と銀くんは長い付き合いでしょ?
銀くんちゃんと分かってるよ。」
「ほらっ」と言い勉強に集中し始めた銀を指した。

