泣き崩れた私の腕を自分の方へ引き、胸に収めた心は私の背中を一定のリズムでポンポンと叩いた。 「--ぅ…グスッ--」 「ごめん」 「--ゃ--」 「悪気は----あった…」 本気でその綺麗な顔を殴りたい衝動にかられた。 生まれて初めて人を殴りたいと思った--… --だから… 「--っぅ…」 「これで許してあげる。」 男の急所を手で抑え、痛みに耐えている心を見下す。 「膝蹴り…」 顔を歪ませる心を見て、今更やり過ぎたと気付いた。