金髪の君*完結




心と和解したおかげか、いつものやり取りがより一層楽しい。
好きな人が近くにいるだけでこんなにも幸せなんだと実感する。


「葵ちゃん。」


いじける銀を美穂がつっついているのを見ていると未来がベッドへ近寄ってきて


「おめでとう!!」


私の両手を持ち上下へ勢いよく動かした。


「--ぅ--ぅぇ--みぃ-くぅ…」


上下に動かす度に頭までカクカクと上下に動く。


「いやぁ、めでたい!!
今日の夜は赤飯だ!」


母親みたいなことを言う未来。


--なんで赤飯…?


頭をカクカク揺らしながら考えていると


「未来、その辺にしないと葵の頭おかしくなっちゃうよ?」


「---えっ?」


私の状態に気付いた未来は一瞬動きを止めたが


「葵は頭がいいから、おかしくなったらちょうどよくなるよ!」


意味のわからない言葉を発し、再び揺らしはじめた。